条件付命題論理のセマンティクス(2)
「条件付命題論理のセマンティクス(1)」の続きです。
「条件付命題論理の健全性」の証明で使う定理といくつかおまけの定理を証明していこう。
「条件付き確率」と同様に
証明中のイコールの上の文字は変形に使用した公理ないし定理を表している。
なお~,~は「条件付き確率」にあるものと同じである。
基本的には真理値関数の定義に従って確認していくだけなのだが面倒なので
手間を省くため、次の二つの定理を証明しておく。
【】
任意のストラクチャーに対して、がを満たすとする。
このとき である。
証明:
ストラクチャーとする。
任意のストラクチャーについて上が成り立つから、恒真の定義よりである。
【】
任意のストラクチャーに対して、がを満たすとする。
このとき である。
証明:
ストラクチャーとする。
よってである。ストラクチャーは任意であるので、恒真の定義よりである。
さて続けよう。
以下ではストラクチャーは任意とする。
【】
証明:
よってより成り立つ。
【】
証明:
よってより成り立つ。
【】
証明:
よってより成り立つ。
【】
証明:
であるから
よってより
である。
の場合
の場合
である。よって
であるから
となって、いずれの場合も
である。よってより成り立つ。
今日はここまでにしておこう。
しかし思ったより進まなかった。